ダンジョンオブマンダム   〜ダンジョンを探検する勇者を決めるチキンレース〜

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箱です。
名刺入れ位の大きさです。
カードゲームの箱は小さいサイズのものが多いですが、
同人ゲームは特にコンパクトなものが多いですね。



箱が小さいだけあって、コンポーネント(道具立て)も非常にシンプルです。
写真奥がモンスターカード、中段がプレイヤーカード
手前が勇者とその装備を表すタイルです。



レビュー

危険の潜むダンジョンを探検する勇者を選ぶ、チキンレースです。

手番プレイヤーは山札のモンスターカードを1枚引き、
そのモンスターをダンジョンに放つか、
モンスターを引き取る代わりに勇者の装備をひとつ剥がします。

いずれにせよ、プレイヤーが1手プレイする毎にダンジョンはどんどん危険になって行きます
もう無理だと思ったプレイヤーは、パスします。
最後までパスせずに残ったプレイヤーが「勇者」となり、ダンジョンに挑みます。

「勇者」になったプレイヤーが、残された装備でダンジョンに放たれたモンスターを
全て倒せばそのプレイヤーの1勝、途中でモンスターに倒されれば1敗となり、
2敗したプレイヤーはゲームから脱落となります。
最初に2勝したプレイヤーか、他のプレイヤーが全員2敗して一人生き残ったプレイヤーが優勝です。


最初の時点で「勇者」は、HP(体力)を増やす[ナイトシールド][プレートメイル]に加え、
雑魚モンスターを一掃する[たいまつ]、アンデッドモンスターを倒す[聖杯]
最強のドラゴンを倒す[ドラゴンランス]、倒すモンスターを指定できる[ヴォーパルソード]といった、
多種多彩な装備を身につけています。
言うまでもなく、装備がひとつ剥がされる毎に、危険度は増して行きます
更に、登場するモンスターも最弱の[ゴブリン]から最強の[ドラゴン]まで
多種多様ですから、それらの組み合わせ次第で展開は毎回大きく変わります。


シンプルなルールに加え、道具立ても簡単でプレイにも場所をとらないので、
ちょっとした時間や場所があれば、手軽に駆け引き心理戦を楽しめるゲームです。



リプレイ

大変申し訳ないのですが、リプレイ記事はまだ完成していません。(汗)
プレイ中のイメージは、こんな感じです。(2人プレイ)↓




評価

この「ダンジョンオブマンダム」は、ヴォーパルスのデザイナーさんの新作という事で、
私にしては珍しく、詳しい情報や試遊なしで「作者買い」したゲームです。
「ヴォーパルス」は国産の同人ゲームですが、ドイツ等の海外ゲームを含めても、
ここ数年のベストゲームだと個人的には思っています)
「ヴォーパルス」とは全く異なるテイストのゲームでしたが、期待に違わぬ佳作でした。


「ダンジョンオブマンダム」を私なりに訳すと、「漢(おとこ)のダンジョン」!
このゲームのテーマは「漢らしさ」でございます。(笑)

危険なダンジョンに、手薄な装備で突入して生還するのが「漢」というもの。
「ふふん! チキンどもめ! 俺ならこんなダンジョン、素手で攻略してみせるぜ!」
「ギャオーーーーーッ!」
「む、無茶しやがって…」

テーマとルールが良くマッチしていて、ついついこんな場面が頭に浮かんできます。(笑)

決してフレーバー(演出や雰囲気)だけのゲームではなく、ゲーム的に見ても、
自分がダンジョンに潜りに行くのか、それともダンジョンを危険にして他のプレイヤーを殺しに行くのか、
自分が潜る事になったとき[ヴォーパルソード]でどのモンスターを指定するのか…etc。
各自の思惑を読みながらの駆け引きと、撤退のタイミングや潜る時の作戦を考える楽しさは、
軽目のパーティーゲームのノリでありながら、戦略心理戦、そしての要素が
程よく詰め込まれていると思います。

コンパクトで持ち運びも容易ですし、プレイにも殆ど場所をとらないので、
ファーストフード店の小さなテーブル位のスペースがあれば、4人プレイでも十分可能です。
プレイタイムは2人プレイなら5〜10分程度、4人プレイでも20分〜長くても30分位の軽目のゲームですが、
展開は毎回意外な程多彩なので、結構な回数の繰り返しプレイにも十分耐えられます。


私の評価は8点です。



攻略のヒント

1.ダンジョンに送ったモンスターを記憶しておくべし
 当然といえば当然ですが、自分がダンジョンに送ったモンスター及び、
 装備を剥がして引き取ったモンスターはしっかり覚えておきましょう。
 [ドラゴン][デーモン]等の強力なモンスターの行方は勿論重要ですし、
 [ゴーレム][ヴァンパイア]のような、2体存在する中堅モンスターの行方も、
 ゲーム中の判断を大きく左右する非常に重要な情報です。
 カードの引き運が悪く、ダンジョンのモンスターについて有力な情報を持っていない時には、
 どうしても引き際の判断が難しくなってしまいますが、そんな時は
 このゲームの原点に戻って、「漢らしさ」と度胸で乗り切りましょう。(笑)


2.仕掛けるなら早目が無難
 このゲームは、2〜4人の何人でプレイしても、全員が一切装備を剥がさずにひたすら
 モンスターを埋め続けると、必ずスタートプレイヤーがダンジョンに潜ることになり
 (その時[ヴォーパルソード][ゴーレム][デーモン]を指定すれば)
 必ずスタートプレイヤーがダンジョンを攻略して1勝をあげる結果になります。
 なので、2番手以降のプレイヤーは原則としてどこかで仕掛ける(装備を剥がす)必要がある
 (勿論、駆け引きでスタートプレイヤーから先に仕掛ける事も良くある)のですが、
 ダンジョンに放たれたモンスターの数が多くなる程に、装備を剥がす事のリスクは大きくなって行きます。
 場が煮詰まってから装備を剥がすと一気にダンジョンが危険になる為、
 その瞬間に全員にパスされてしまい、自分が潜る羽目になってあえなく死亡というのは、
 このゲームで非常によくある負けパターンです。
 なので、装備を剥がしに行くなら、なるべく早い段階で動いておく方が無難です。
 (敢えてリスクを取って装備を剥がすタイミングを遅らせる作戦も十分考えられますし、
 そんな危険なダンジョンを自力で攻略してこそ、真の「漢」というものかも知れませんが(笑))


さらなるヒントはこちら


アンケート

評価平均:8.11点
名前 評価 感想
辻善 10 ファンタジーゲームのダンジョンハックだけを切り取ったようなシンプルなゲーム。ダンジョン構成とキャラクター設定を決定する過程が駆け引きに直結していて素晴らしいテンポの良さとギリギリの攻防を楽しめる。コンポーネントのシンプルさとは裏腹に理解するほど駆け引きの深淵に引き込まれていく感覚はまさにダークファンタジーのダンジョンそのもの!。システムのわかりやすさからプレイの手軽さまで、初心者をお迎えするボードゲーマー様には必須の一品!! 文句なしの10点。
LINX 10 少ない道具と短いプレイ時間に加え、2人プレイでも充分スリリングな駆け引きが味わえることが高評価の理由です。昔のRPGチックなデザインも素敵。
BLACKHEART 最初から掲示されている情報と、相手だけが知っている情報、自分だけが知っている情報の配分が絶妙で、シンプルに見えて奥深い! 今開かれる…男の世界!
桐原 本質的にはガチガチの確率推理ゲームなのですが、フレーバーなどの効果で「ど根性バーストゲーム」風味に仕上がっているのが凄い。自分の行動全てが相手へのプレッシャーとなり、ある意味ポーカーのような心理戦が味わえます。口先八丁で相手の気持ちを揺り動かすようなプレイが苦手な人でもそれを楽しめるというのは特筆すべき点でしょう。
ゆうめい (詳しい感想は「評価」を参照してください) 危険そうで意外と安全なダンジョンがあるかと思えば、入り口付近で早々と殺戮が繰り広げられる危険なダンジョンがあったりと、ゲーム展開はかなり多彩です。 プレイ可能人数は2〜4人ですが、4人だとやや時間が間延びする感じもあるのと、早目に脱落した人が少々暇になる場合があるので、個人的には2〜3人位でプレイするのがベストかなと思います。2人プレイでも十分楽しめる点は、このゲームのウリの1つですね。
いとう シンプルながら駆け引きもありなかなか面白いです。アイテムを削られまくってもうダメかと思っても運でなんとかなる時もあります。
榊しげる ルールは単純だが十分駆け引きを楽しめる良ゲーム。1プレイも適度な長さでちょっとした時間で軽く楽しむのに向いている反面一晩中遊べる類のゲームではない感じ。場所や時間を選ばない点を評価して8点でもいいかも。
那緒 不思議なプレイ感。もっとブラフを入れると変わると思うが初プレイの為不明。もう少しプレイしてみたい。無理そうなダンジョンに潜るも、なぜか生還できた時はとても楽しい(笑)
百八 強いモンスターを埋めたり装備を剥がしたりして、他人を危険なダンジョンに放り込むゲーム。要はチキンレースなんですが、テーマが解りやすくて良くできてます。気楽に遊べるので合間にやるのに良いゲームだと思います。





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