Q-JET 〜近未来を舞台にしたレースゲーム〜


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です。
結構持ち歩いているので、あちこち傷んでいます。(笑)



ボードはリバーシブルになっていて、プレイ人数によって使い分けます。
上の写真は、3〜4人プレイ用のマップです。

ボードの手前にあるのは、コマの移動に使用する6色のアクセルカードの山です。
更に手前の左にあるのが、ピットに入ったことを示すチャージキー
右にあるのが、高速レースマシン「Qモビル」を模したコマです。



こちらは、5〜6人プレイ用のマップです。
どちらのマップにも、赤と緑の2コースが用意されています。
赤コースの方が、やや難度が高いです。

アクセルカードには、1から6までの数字が書かれています。
各プレイヤーが、自分のコマと同じ色のカードデッキ(山札)を持って、ゲームを開始します。



レビュー

コマの移動に、ダイスではなくカードを使用するレースゲームです。
ルールが非常に簡単で、また各ターンの選択肢が多くない為長考も少なく、
ゲームに不慣れな方でも、スムーズにプレイできます


レースゲームというジャンル自体、好きな人嫌いな人がいて
好みが分かれる場合があるのですが、そこさえ問題なければ、
アナログゲーム初心者の方の導入用にはうってつけのゲームだと思います。

ゲームは、コースを3周して競います。
各マップには、緑コースと、やや難度の高い赤コースが用意されていて、
いずれも、基本の時計回りより、逆回りの方がやや難度が高いそうです。
つまり、マップ毎に難度の異なる4種類のコースが使用可能という事になります。

コースには、後続車両を足止めするブロックポイントや、
長さの違うレーン(アウトコースの方が距離が長い)があります。
アクセルカードの合計数には結構余裕がなく、あまりアウトコースばかり回っていると、
ガス欠でゴールできなくなる場合があります

また、各プレイヤーは、3周の間に必ず一度ピットインしなければなりません。
ピットインのタイミングや、ピット入り口の競り合いも、重要なポイントです。


全員のアクセルカード(手札)の構成は同じなので、
最終的には、全員同じ枚数だけ同じカードを引くことになります。
なので、理屈から言うと、
たとえ序盤でゆっくりしか進めなくても、
最終的には追いついて、僅差の争いになるはずです。
ただし、それぞれの局面で最適なカードを出せるかどうかが、
ゲームに勝つ為にはかなり重要となるので、カードの引き運の要素は結構大きいです。

オプションで、運の要素を少なくして、よりカードマネージメントを戦略的にした、
マシンセッティングルールというルールも、選択可能です。


このゲームは、「アベ・カエサル」というゲームのリメイクだそうです。
元ゲームの「アベ・カエサル」は、この「Q-JET」とほぼ同じルールで、
テーマがローマ時代の馬車戦車の競走だったそうです。
好みの分かれるところと思いますが、個人的にはそちらのテーマの方が、
ゲームの雰囲気には合っていたような気がします。

(コマにそれほど移動力がない事と、コースをブロックするイメージ等から)
コマの動きに「Q-モビル」のスピード感よりも、馬車戦車の重量感をイメージしやすい事と、
「ゴールするまでに必ず一度ピットインしなければならない」と言われるよりも、
「ゴールするまでに必ず一度皇帝に挨拶しなければならない」と言われる方が
説得力があるような気がする事(笑)が、そう思う理由です。
皇帝への謁見をうっかりすっぽかしたら、そりゃ死刑でしょうからね。(笑)


リプレイ



評価

子供の頃、何度も手製のレースゲームを作った事のある私は、
レースゲームを見ると、つい買ってルールを見たくなっちゃうんですよね。(笑)
そんな訳で、このゲームも「希望の船」の立ち上げとほぼ同時に購入しました。
最初ルールを見た時は「?」という感じだったのですが、実際にプレイしてみて、
なるほどこうやってバランスを取るものかと感心したのを覚えています。

カードに結構余裕がなくて、ゴールできるか不安になったり、
トップのプレイヤーは最高値の「6」のカードを出せないというルールも、
なるほどという感じです。

レビューにも書きましたが、ゲーム初心者の方の導入用には、
「ダイヤモンド」と共に、非常に重宝するゲームです。

ルールがシンプルで、ゲームの勘所もわかり易く、
初めてプレイする人でも十分に優勝のチャンスがあります

プレイ人数は多い方が、ブロックが熾烈になって面白いと思いますが、
人数が増えると、スタート順の遅いプレイヤーが単純に不利になってしまうのがやや難点です。
6人プレイの時は、3人ずつのチーム戦やペア戦にした方が良いかも知れません。

ルールが簡単で敷居が低い点は、このゲームの大きな魅力ではありますが、
裏を返すと、正直なところ、やや単純すぎる感は否めないと思います。
インスト(ルール説明)が簡単で、プレイタイムも短めなので、
ゲーム会の最初に場を温める時や、ちょっとした合間の時間に、
軽く1〜2回やるゲームと言う感じでしょうか。


また、4人用マップではピットレーンの長さが3マス分しかないので、
例えば2週目にピット直前のマスに止まった時、手札に「4」以上のカードしかない場合、
(ピットレーンに停止できない為)ピットインする事ができなくなるケースが生じる可能性があります。
実はこの場合どうするかについては、ルールブックに記述がありません
「希望の船」のゲーム会では、リタイヤとして扱い、車体もゲームから取り除く事にしています)


私の評価は6点ですが、個人的にレースゲーム好きなので、
ちょっとおまけして、
6.5点にしておきます。(笑)



攻略のヒント

1.[6]は出し惜しむべからず
 トップのプレイヤーは[6]を出せないルールがある為、原則として[6]は、
 アウトコースを回らずに使えるときには、出し惜しみせず使っておくのが、殆どの場合正解となります。
 例外として、[6]で進んだ先のポジションが非常に良くない場合や、
 他の数字を出す事で後続の車両をブロックする絶好のチャンスといった時には、
 [6]を出せるのにあえて出さない場合もありますが、手札に[6]が溜まっていくのは、
 基本的にはあまり好ましい事ではありません。、

2.小さい数の使い所を考えるべし
 他のプレイヤーがスイスイ進んでいる時に、小さい数でちびちび遅れて進むのは
 何だか悔しいような気がするかも知れませんが、配られるカードは平等なので、
 最終的には全員小さい数もプレイしなければならない為、序盤で出遅れても
 実は見た目ほど不利になっている訳ではありません。
 (ブロックされる可能性が増えるので、後ろにいるのは有利とはいえないのですが)
 むしろ、小さい数をいかに有効に使うかが、このゲームのひとつのポイントといえます。
 前方で渋滞が起きている時は、あえて小さくきざんでいくのも有効な戦術ですし、
 手札に[6]の溜まってきたトップのプレイヤーは、ブロックされにくいタイミングで徐行して、
 うまく後続に抜かれる事も必要になります。
 小さい数字を余らせて(その分少ないターン数で)ゴールするのが理想ではありますが、
 余程カードの引き運が良くないと、そこまでマネージメントするのは難しいです。



アンケート


評価平均:7.36点

名前 評価 感想
西 端的に言えば、平等に配られた手札の中から出数を選択できるスゴロク。ただし前を塞がれている場合は相手を追い越せないのと、トップは最大の出目「6」を使えない点が良く考えられたゲーム。アウトコースを回ってたら燃料切れ(手札切れ)でゴールできなくなるギリギリのゲームバランスは非常によく出来ていると感動しました。2位で進めつつゴール直前の「6」でトップになるか、1位を独走しつつゲームを制御するか、3位でじっくりと歩を進めつつアウトコースを使った「6」で一気にトップに出るか…。ライバルの戦略を考えつつ自分の手札と相談して進め! あ、そうそう、ルールがすぐ覚えられるので、初めてのプレイでも1位になれました。ゆうめいさん曰く「他のゲームをプレイする前に場を温めるゲーム」というのも納得です。
PON 一度だけのプレイなので何ともいえないのですが、少人数用と多人数用とでコースが違うのが面白いです。大回りのコースを選ぶと最後ガス欠になりやすいとか、相手を足止めさせて邪魔するとか、本物のレース(?)のようで楽しい。ただ、ビリ又は最後尾あたりの人はトップに手出しが出来ず、差が開いてしまうと大逆転しにくそうに見えました。最初にどう出るのか、どの数字カードを使うかがキーなのかなと思いました。もっとプレイすればもう少し色々見えたかもですが。
michi 6人用マップだと割りとラクにゴール出来るので、逆周りの方がいいのかも。ピットに入りにくい点から4人用マップの方が面白いと思う。
こま 近未来レースという設定が個人的に好きです。パッケージやボードの絵が雰囲気いっぱいで良し。ブロックしたりされたり抜きつ抜かれつでいかにもレースという感じでした。手札3枚ってのは絶妙ですね。
榊しげる 単純過ぎるルールの割には面白い。基本的には人数が増えるほど盛り上がりが増す(というより2〜3人だとイマイチ)。選択肢が少ないので、初心者がいてもサクサク進むのもよい。その分やりこみ度は低い。
らくだ そっけない言い方をすれば、これは変形「すごろく」に過ぎない。ただし、多くのすごろくが1つのルートしか無いのと違って、これは複数のルートがあり、そこをいかに通っていくかが駆け引きになっている。これが、実際のレースのコース取りを模していて面白い。
ゆうめい 6.5 (詳しい感想は本文を参照してください) [6]や[1]のカード(可能ならそれ以外のカードも)の出た数をカウントして、カードマネージメントの戦略を立てる事は一応可能ですが、通常ルールでは引き運の要素が大きすぎて、結局カウントがあまり役に立たない場合が多いです…。でも、そこがまたこのゲームの味という気がするんですよね。(笑) なので、個人的には戦略性を高めたオプションルールよりも、運任せの通常ルールの方が、このゲームの良さを味わえると思います。


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