パンデミック 〜プレイヤー全員で協力して、疫病ウイルスの拡大を食い止める〜

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です。



ボードです。



左上の4色のキューブがウイルスを表すコマで、その下の家型のコマが調査基地を示すコマです。
更に下の紙製のマーカーは、左が感染率マーカーアウトブレイクマーカー、右が治療薬マーカーです。
右上のカードがプレイヤーカード、その下が感染カード
一番下が5種類のキャラクターを示す役割カードと、それぞれのキャラクターに対応したプレイヤーコマです。



レビュー

いわゆる「協力ゲーム」と言われるジャンルのゲームで、
プレイヤー全員が協力して、ゲームシステムが拡大させていくウイルスに対抗します。

このゲームが発売された時、丁度新型インフルエンザが大流行していて、
良くも悪くもタイムリーなテーマとなってしまいました。(苦笑)


プレイヤーは、それぞれ独自の特殊能力を持つキャラクターの中から、
自分がプレイするキャラクターを選択して、順次4つずつアクションを行います。
アクションは、移動治療基地の設置治療薬の開発
プレイヤー間でのカードの受け渡し等です。
アクションが終わったら、カードドローをしますが、
この時恐怖のエピデミックが起こる可能性があります。
そして、プレイヤーの手番が終わる毎に、じわじわと感染が広がっていきます。

ひとつの都市での感染がある程度以上広がると、アウトブレイクが起こります。
状況次第で、アウトブレイクは次々連鎖して、爆発的に感染が拡大してしまう場合もあります。

4種類のウイルス全ての治療薬を発見すれば人類(プレイヤー)の勝利、
ウイルスが特定条件を超えて拡大してしまったらプレイヤーの敗北です。


「ドミニオン」と同年度の発売でなければ、
ドイツ年間ゲーム大賞を獲得した可能性もあったと言われている、
秀作ゲームです。



リプレイ

大変申し訳ないのですが、リプレイ記事はまだ出来ていません。(汗)
↓こちらは、プレイ中のイメージ写真です。




評価

世界各地に次々に広がっていくウイルスの恐怖を、シンプルなシステムで
見事に再現したアイディアは非常に秀逸で、本当に感心しました。
テーマとシステムが良くマッチしていて、コンポーネントの雰囲気も良い感じで、
プレイの緊迫感をよく盛り上げています。

連鎖的にアウトブレイクが起きて、ウイルスが爆発的に広がってしまった時の
絶望感と恐怖感は、ある意味このゲームの大きな売りだと思います。(笑)


難易度の調整も非常に容易で、プレイヤーの経験値に合わせて楽しめますが、
個人的には、最初は敢えて少し難易度を上げて、ウイルスの恐怖を味わってみるのも良いと思います。

「協力ゲーム」というジャンル自体、好みが分かれる部分はあると思います。
例えば、(私のように)他のプレイヤーとの勝ち負けを争うのが好きな人には、
やや物足りなく感じるかも知れないですし、正直プレイするメンバーによっても楽しさは大きく
変わりそう(発言せず黙って従うばかりの人や、一人で仕切って全員を従わせようとする人がいると、
興醒めかも知れません)なのですが、純粋に拡大するウイルスの恐怖を体感するだけでも、
かなり楽しめるとは思います。

運の要素も結構大きく、特に高難易度のゲームでは、
ある程度の幸運にも恵まれないと、クリアするのは難しいと思います。


いろいろな意味で少し難しいのが、プレイヤーの経験値に差がある時で、
経験者は、自分が仕切ってソロプレイになってしまわないよう、結構気を使います。
初プレイでもドンドン積極的に意見を言うようにした方が、ゲームはスムーズに進みます。

登場するキャラクターの能力にも、それぞれ個性があって面白いです。
選択したキャラクターによっても、ゲームのプレイ感はかなり変わります。


個人的には、初体験した「協力ゲーム」がこの「パンデミック」でした。
最近は「協力ゲーム」も結構増えて来ましたが、最初プレイした時は、
経験したことのない概念で、やはりかなり衝撃的でした。

私の評価は7.5点です。



攻略のヒント

1.余裕のある時は悲観的に、苦しい時は楽観的に
 比較的余裕のある時は、最悪の状況を想定して対策を用意しておくべきですが、
 状況が苦しい時は、「ここでこのカードがめくれてしまったら仕方ない」と達観する事も大切です。
 このゲームで勝利する為には、ある程度の幸運は必要なのです。
 勿論、ゲーム中次に何が起こると最悪なのかを把握する事は絶対に必要な事なのですが、
 全ての場合に対処しようとしていると、敗北を先延ばしにするだけで
 かえって勝利の可能性を摘み取ってしまう場合も少なくありません。
 特に難易度の高いルールでプレイしている場合、どこまでの不運に対応可能か
 (何に対応する事を諦めるか)を判断する事が更に重要となります。


2.キャラクターの特性を知るべし
 それぞれのキャラクターは、各々強力な特殊能力を持っています。
 中でも[通信指令員]の能力は非常に強力で、このキャラが抜けるだけで、
 ゲームの難易度はかなり上がると思います。
 個人的に、[通信指令員]に次いで重要と思っているキャラは[研究員]です。
 また、[衛生兵]も非常に強力なキャラクターなので、もし中々ゲームに勝利できないようなら
 とりあえず、この3キャラは必ず登場させるようにしてみると良いかも知れません。



アンケート

評価平均:7.70点
名前 評価 感想
榊しげる プレイヤー全員で最良の選択肢を模索するといういままでに経験の無いゲーム。ベストの選択肢を選んでいる(つもり)にもかかわらず、ウィルスの拡散を止められない無力感やウィルスがマップを埋め尽くしたときの絶望感は他では体験できない感覚。失敗したときの悔しさの分、見事勝利したときの達成感は格別だと思う。各々意見交換しながら楽しむゲームなので、プレイヤーの性格によっては楽しめないかもしれない。
すくーる プレイヤー間同士の勝敗がないと物足りない人もいるんじゃないかな、という理由と、熟練者と初心者が混じってプレイしたときに、熟練者のソロプレイとなってしまうおそれがあるので8点。個人的には役割にそれぞれ個性が感じられてとても気に入った。
棚香由布一郎 始めは勝てないゲームだと思う。とにかくやらなければいけない事が結構あって大変(疫病対応とか)。しかしまあ、何回かやれば慣れてきましたよ。「これならエピデミックカード6枚でも勝てるんじゃね?」は流石に言いすぎですが。勝って終わると、プレイヤーみんなが気分がいいってのは良いですね。
ゆうめい 7.5 (詳しい感想は「評価」を参照して下さい) 「希望の船」では[通信指令員]を「ギバちゃん」、[衛生兵]を「青島」と呼んでいます。(「踊る大捜査線」ネタですw)
アキラ ルールの簡単さ:★★  戦略性:★★  パーティー性:★★★
コンポーネント:★★★  再プレイ:★★


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