アロザ殺人事件 〜耳をすませて推理するユニークな「音ゲー」〜

「ゲーム紹介」のトップに戻る



です。
ほぼ正六面体という、ゲームの外箱としては、ちょっと変わったデザインです。
意外とコンパクトですが、カバン等に入れて持ち歩くには、少しかさばるかも知れません。



箱の形には、ちゃんと意味があります。(笑)
写真のように、折り畳んだ得点ボードが丁度仕切り板となり、
畳んだホテルとキューブがすっぽり収納できるようになっています



ゲームのセットです。
左が得点ボード、中央の6色のキューブが「証拠物件」(赤いキューブは「被害者」)です。
右側の箱を組み立て、高層ホテルを作ります。


レビュー

紙の箱を組み立て作ったホテルの屋上から木製のキューブを投げ込み、
キューブの転がる「音」を聞いて、ホテルのどの階にキューブが止まったかを推理する
ユニークなアイディアのパーティーゲームです。

ゲームのタイトルを聞いて、「クルー」や「ミステリーエクスプレス」のような
「推理もの」のゲームをイメージされる方もいるかもしれませんが、
実際のこのゲームのプレイのイメージは、どちらかというと罪のなすりつけ合いです。(笑)

ゲームの準備として、まず被害者を表す赤のキューブを投げ入れた後、
各プレイヤーのキューブ(疑惑の元となる証拠物件を表します)を
2個ずつ投げ入れてからゲーム開始です。

ゲームは2つのステージから成り、第一ステージでまず被害者の位置を特定した後、
メインとなる第2ステージの攻防が始まります。

メインの第2ステージで、自分のターンに出来ることは、
任意のプレイヤーを疑うか、自分の疑いを晴らすかの二択です。

誰かを疑う場合、捜査するフロアと疑うプレイヤーを指定して
(複数のプレイヤーを指定する事も出来ます)、指定したフロアを公開します。
自分の疑いを晴らす場合は、自分のキューブがあると思うフロアを公開します。
フロアに指定したプレイヤーのキューブ(証拠物件)があれば、
得点シートにそのプレイヤーの疑惑点を加えることが出来ます。
(疑いを晴らす場合は、自分のキューブがあった数だけ、
得点シートから自分のキューブを除去できます)

公開したフロアに、疑ったプレイヤーのキューブがなければ、
(自分の疑いを晴らそうとした場合は、自分のキューブがなかったら)
自分のキューブを追加でホテルに投げ込まなくてはなりません。

誰かの手元のキューブがなくなるか、
得点シートに誰かのキューブが10個以上置かれるとゲームエンドで、
疑惑ポイントを最も押し付けられたプレイヤーが犯人、
最も少なかったプレイヤーが勝利者となります。

手軽なルールと、アナログゲームならではの楽しみに満ちたコンポーネント
場が盛り上がるゲームです。(デジタル化はちょっと無理だと思います)
ゲーム会等で取りあえず場を温める時などにオススメです。




リプレイ

大変申し訳ないのですが、リプレイ記事はまだ完成していません。(汗)
↓こちらは、プレイ中のイメージ写真です。ホテルを組み立てると、こんな感じになります。



振り入れたキューブの転がる音で、どの階に止まったかを判断するゲームなので、
実際に「音」を聞いて頂きましょう。(笑)

ホテルに、2個のキューブを投入します。
2個のキューブが、それぞれどの階に止まったか判りますか?

こんな感じの「音」を聞いて、キューブの位置を判断します。
本当に、アナログゲームならではという感じです。(笑)



評価

実際にプレイしながら説明できる出来るルールなので、
初プレイの人が多くても、インスト(ルール説明)に殆ど時間を取られません。

多くの人が、最初は「キューブがどの階に止まったか、音でほぼ当てられる」と思うのですが、
実際にプレイしてみると、思った以上に判断が難しい事に気付きます。(笑)
しかも、キューブの位置は毎ターンコロコロ入れ替わるので、
とても全てのキューブの位置を記憶しておけるものではありません。
せいぜいトップ目のプレイヤーのキューブの位置に注意する程度で、
結局は、「しばらく開けられていない階にはキューブがたまってるはず」
といった程度のアバウトな読みで、ゲームを進める事になります。

そんな訳で、結構アバウトにプレイするパーティーゲームなのですが、
特定のプレイヤーを狙いやすい為、意外と戦略性もあったりします。

トップのプレイヤーが狙われやすくなるのは勿論の事、
ゲーム中盤以降は、負けているプレイヤーを攻撃しすぎると
ゲームが終わってしまう可能性が高くなる為、
トップのプレイヤー以外は下位プレイヤーを狙いにくくなって、
自然とゲームバランスが取れるようになっています。

グランドフロアだけは、ある程度台座を工夫しても他のフロアと音が違ってしまうのですが、
その点もグランドフロア用のルールで巧みに補ってあります。

何といっても、組立式の高層ホテルのコンポーネントが魅力的で、
キューブを投げ込むギミックも楽しく、ルールの手軽さも相まって、
初見の人なら必ず盛り上がる事請け合いです。



これだけで徹夜するといった類のゲームではないと思いますが、
ちょっと毛色が変わっているので、ゲーム会などで軽く目先を変えたい時や、
レビューにも書いた通り、取りあえず場を温めたい時などに重宝しそうなゲームです。

私の評価は 7.5点です。



攻略のヒント

1.常に得点状況をチェックすべし
 このゲームは、1アクションで結構劇的に得点状況が変化する場合があるので、
 特に中盤以降正しい行動を取る為には、常に得点の状況を把握しておく必要があります。
 トップ目は誰か? 最下位(厳密に言えば得点が最下位のプレイヤーでなく
 最も得点ボード上のキューブの個数の多い人)は誰か? 自分とトップとの点差は?
 終盤で自分がトップ目ならば、最下位プレイヤーを攻撃してゲームをおわらせに行くべきですし、
 トップ目以外のプレイヤーは、なるべく上位のプレイヤーを狙うべきです。
 ゲーム中、すべてのキューブの位置を把握して記憶しようとするのは
 はっきり言ってかなり困難
ですし、あまり効率的とも言えません。
 常に得点状況を把握して、自分がマークすべき相手のキューブの位置に神経を集中させましょう。



アンケート

評価平均:7.63点

名前 評価 感想
すくーる 落ちる音を聞くという、なかなか斬新なシステム。落とすキューブが増えてくるとちょっと面倒くさい感じもしますがパーティ向けでわいわい盛り上がると思います。
らくだ 本当に「立体的な」ゲーム。「証拠物件」を振り入れる技量、音を聞き分ける耳、推理しつつカウントする記憶力、静かに「階」を持ち上げる器用さなど、多くの感覚と能力を動員しなければならない。しかしゲームの仕立て自体はシンプルで、容疑を押しつけ合うのがかなり楽しい(笑)。
ゆうめい 7.5 (詳しい感想は「評価」を参照して下さい) 毎ターンフロアを開ける時のドキドキ感は、このゲームの大きな魅力のひとつです。フロアを開けて、予想通りの結果だった時には思わずニヤリとしてしまいますし、予想外の結果だった時にもプレイヤー全員から爆笑が起こったりします。
榊しげる ルールは簡単で覚えることも少ないので、ゲーム慣れしてなくても楽しめる。キューブが落ちた階を当てる、という単純な行為を上手いことゲームとして昇華していると思う。反面、やる事はそれだけなので、飽きるのも早い。戦術や戦略を練ることも可能だし、トップ(勝利者)に拘るプレイも可能だが、それよりもパーティーゲーム感覚で当てた外したを繰り返す方が盛り上がると思われる。


「ゲーム紹介」のトップに戻る
MENUに戻る

inserted by FC2 system