マンハッタン 〜ビル王目指して、世界の都市に高層ビルを建築〜

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です。
結構でかいです。



コンポーネントです。
カードと、ボードと、4色のプラスチック製のビルディング(黄色はスタートマーカー)のみという、シンプルな構成です。



レビュー

ビル王を目指して、世界各地の都市にビルを建築するゲームです。

ルールは非常にシンプルで、自分の手番にできる事は、カードを1枚プレイして、
そのカードに対応した場所にビルを1個建てる(ビルの形のブロックを置く)だけです。
カードの指示する位置であれば、世界の6つの都市のどこに建設しても構いません。

ビルは、相手の建てたビルの上に重ねて置く事も可能で、
ビルの一番上のブロックの持ち主がそのビルのオーナーとなります。
つまり、他人のビルの上に自分のビルのブロックを重ねる事で
相手のビルを乗っ取る事ができる訳です。
(但し、他人のビルの上にビルを重ねる為には、そのビル全体での自分の色のブロックの数が、
他のプレイヤーと同じかそれ以上にならなくてはいけません)

手番でやりたい仕事は沢山あるのですが、一度の手番にできる事は一つだけ
しかも手札は常に4枚しかないので、選択可能な事はかなり限られています。
他のプレイヤーの出方を見ながら、限られた条件の中で、
どの手をどういう順番で着手するか決断しなければなりません


4人プレイの場合で4ラウンド、3人プレイで6ラウンド、2人プレイで4ラウンドを
全員が公平にスタートプレイヤーを持ち回りしながら行い、各ラウンド毎に得点を小計します。
得点は、まず基本点として自分のビル1軒毎に1点、その他にボーナスとして、
世界一高いビルのオーナーに3点各都市の「都市王」に2点が与えられます。

「都市王」の決め方には、ゲームのバージョンによって2通りのルールがあります。
私が持っているバージョンでは、「その都市で一番高いビルのオーナーが都市王」となっていますが、
「その都市に一番沢山ビルを持っているオーナーが都市王」になるバージョンもあるそうです。
どちらのルールをを採用するかで戦略が結構変わって、それぞれ違うプレイ感を楽しめる上に、
どちらのルールでプレイしても十分面白いので、
可能なら是非両方のルールでプレイしてみる事をお勧めします。

カード運の要素がかなり大きいですが、戦略や駆け引きの要素も十分にあり、
完全な運ゲーというわけではありません。
シンプルなルールながら、運と技術の要素のバランスの良いゲームだと思います。

そしてなにより、ゲームが進むに連れて、
ボード上にニョキニョキと高層ビルが出来上がっていくのが、
見た目にもとても楽しく、自然と場が盛り上がるゲームです。


1994年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞しています。



リプレイ

大変申し訳ないのですが、リプレイ記事はまだ出来ていません。(汗)
ですが、このゲームの魅力を知ってもらうには、絶対プレイ中の写真を見てもらうべきだと思うので、
このリプレイ記事用のスペースを利用して、プレイ中の写真を何枚か紹介したいと思います。
いずれ、写真付きのきちんとしたリプレイ記事もアップしたいと思っています。(大汗)

↓ゲーム序盤の様子です。

世界各地の都市に、徐々にビルが建築されて行きます。

ゲームが進むに連れて、やがて・・・。

↑こんな風に、ボード上に摩天楼がニョキニョキと伸びて行きます。


↓こちらは、上の写真とは別の回のゲームの終了場面です。

ゲームが終わると、↑こんな風にボード上に高層ビル群が出来上がっているのが、
とても楽しいゲームです。ビルの縞模様が、激しい乗っ取りあいの跡を示しています。(笑)



評価

ルールが非常に簡単で、プレイの目標もわかり易いゲームなので、
初心者の方でもすぐにプレイできます。
写真でも紹介した通り、次第に摩天楼が完成していく様子は見た目も楽しく、
非常に場が盛り上がります。

また、基本的に特定の相手を狙い易いゲームなので、
全員がトップ目を叩くプレイをすれば、1人が独走するのはかなり難しく、
自然と白熱した競り合いの展開が多くなります。(全員が、何故かトップ目のプレイヤーを
攻撃するカードだけ引けない
という展開も、時々あるのですが(笑))

プレイ中に、自分のビルを乗っ取られた時の悔しさは中々のもので(笑)、
とられたビルを取り返そうとするうちに、熱い乗っ取りあいに発展する事も少なくありません。
とはいえ、手札4枚という制限がかなり絶妙で、やりたいことが中々思うに任せない事が
ともすればギスギスしがちな乗っ取り合いを、いい感じで「運ゲー」感覚にしてくれています。

初心者の方から、ゲームの経験値の高い方まで、幅広く楽しめる、
ドイツ年間ゲーム大賞獲得も納得の、個人的にもお勧めのゲームです。

強いて欠点を挙げると、価格の割りにコンポーネントがややチープな事でしょうか。
特に、ビルが高く伸びるてくるとかなり不安定で、
ちょっと手が触れただけで崩壊してしまって、ゲームを台無しにしてしまう場合があります。
ビルの一番下の部分を固定するギミックは是非とも欲しかったところです
ボードのデザインも(これは好みの問題もあると思いますが)全体に安っぽい感じですし、
「世界の6つの都市」と設定しておきながら、各都市のデザインが全く同じで
都市毎の特徴や個性がない事も、個人的には少々残念に思っています。
(ゲーム自体が非常に良く出来ているだけに、ついついデザインやギミックといった、
システム以外の部分の欠点が目に付いてしまいますね)


「都市王」の決め方のルールは、上の「レビュー」で紹介した、
「高さルール」と「数ルール」の、どちらを採用しても面白いです
ネットの紹介記事等では、ビルがニョキニョキ伸びる「高さルール」を推奨している所も多いのですが、
個人的には、幅広い戦略を選択できる「数ルール」の方が、どちらかといえばお勧めです。
(「希望の船」のゲーム会参加者の方にも、同意見の方が多かったです)

また2人プレイの時は、ビルを建てられる都市を6つでなく3つに減らした方が
乗っ取り合いが熾烈になって面白いので、お勧めです。

私の評価は8点です。



攻略のヒント

1.下家とケンカすべからず
 このゲームは基本的に後出し有利のゲームです。
 何故なら、各ビルの所有権は、そのビルの一番上のブロックを置いたプレイヤー、
 即ちそのビルに後からブロックを置いたプレイヤーのものになるからです。
 自分の下家(左隣のプレイヤー)は、自分の後にプレイするポジションなので、
 原則としていつも自分より有利なポジションに座っている事になります。
 故に、家にビルの乗っ取りあいを仕掛けるのは分が悪く、なるべく避けた方が無難です。
 但し、下家がスタートプレイヤーになったラウンドだけは、実質的に下家と自分との
 プレイ順(と位置的優位)が逆転する為、乗っ取り合いを仕掛けるチャンスかも知れません。
 逆に言えば、上家(右隣のプレイヤー)に対しては、原則として自分が有利なポジションにいる為、
 (自分がスタートプレイヤーになったラウンド以外は)乗っ取りあいを優位に進める事が可能です。
 勿論カード運次第ではあるのですが、ケンカするならなるべく上家(右隣)とするのが、
 このゲームを優位に進めるコツのひとつです。


2.ばらまき戦術と乗っ取り戦術
 このゲームの戦術は、大雑把に言って、アグレッシブに乗っ取りを狙う「乗っ取り戦術」と、
 事を荒立てずに新規のビルをばらまく「ばらまき戦術」に分けられます。
 「乗っ取り」は相手から1点奪いつつ自分に1点を追加する手なので、
 新規のビルを建てる(単なる1点追加)よりも単純に一手の価値が高いですから、
 「乗っ取り戦術」が有力なのは言うまでもない事なのですが、
 実は「ばらまき戦術」も地味ながら非常に有力な作戦なのです。
 都市王の決め方に「数ルール」を採用している時は勿論の事、意外に思う方もいるかも知れませんが、
 「高さルール」を採用している時でも、「ばらまき」はかなり有力です。
 「高さルール」でプレイしている時は、乗っ取りあいによって高くなったビルの重要度がどうしても上がるので、
 ちまちまばらまいた低いビルまで中々手が回らないといった展開も少なくない為です。


更なるヒントはこちら


アンケート

評価平均:8.25点

名前 評価 感想
アキラ ルールの簡単さ:★★★  戦略性:★★★  パーティー性:★★★
コンポーネント:★★★  再プレイ:★★★
榊しげる 簡単なルールで選択肢が少ないにもかかわらず戦略性もある程度必要、とゲームとしてのバランスはかなり良い。カード運と技術力のバランスもよい。平らだった土地にニョキニョキとビルがそびえていくビジュアルも楽しい。都市王が高さ勝負か数勝負かでそれぞれゲーム性が変わって違った楽しみ方ができるのも高評価。2人でも遊べないこともないが、基本的には4人用なゲームなところ、高いビルを作るゲームなのに、高くなったときに倒れにくくするギミックがないところがマイナス点。
すくーる ルールも覚えやすく、戦略性もあり楽しい。 ただどうしても運に左右されてしまうところがあるので、手札によっては戦略も 何もない場合もある。
西 ゲームが進むにつれて、ボード上のビルがニョキニョキ伸びていくのが楽しい。ルールが簡単なだけに、選択肢が多く、「やること」は少ないけど「やるべきこと」が多いというジレンマ。このカードであっちに建てたいけど、こっちも高くしたい。いや待て、相手がこっちを建て増すだろうから、先手を打ってこっちを建て増すべき? いやいや、ひっそりとあっちに建てておこうかしら? なんてことをワイワイやりながらのプレイはボードゲームならではと思いました。あ、そうそう、ビルには磁石とか付いてなくて、素で乗せていくだけでちょっと不安定だったのは、ドイツに地震があんまりない所為なのかしら?
いとう 平和的にビルを建てていくのもいいですが相手に建てたビルを乗っ取られるとこちらも乗っ取り返そうと争いが起きていきます。でもカード次第で置けたり置けなかったりするのでなかなか難しいです。見た目も含め楽しいゲームです。
ゆうめい (詳しい感想は本文を参照して下さい) 4人プレイの時、第1ラウンドでラストプレイヤーになった人は、最後の第4ラウンドで最も不利なスタートプレイヤーになってしまいます。最も有利な第1ラウンドで稼いで逃げ切ろうとしても、序盤でで大きくリードしてしまうと、どうしても全員に狙われやすくなってしまう為、第1ラウンドのラストプレイヤーは、はっきりっ言って最も難しいポジションと言えます。初心者の方と経験者とでプレイする時は、経験者がこのポジションに座るのが良いでしょう。
あら☆たけし ビルの高さを競うゲームですが、ビルを建てる位置はカードの引き運に左右されますし、1ゲームに使えるビルにも制限がありますので、思う場所、思う高さにホイホイ建てるわけには参りません。私の場合はたまたまツモ運が良く、自社オンリーの高層物件をガンガン建てま くって「完全内製」を標榜しておりましたが、一人で出来ることは限られておりまして、ビルをより高く伸ばすには、(乗っ取られる危険を冒してでも)他のプレイ ヤーにもビルを積んで貰わねばならないのです。やはり、「寡占は駄目、競争こそ経済成長の要」ということでありましょうか。
LINX 運の要素は強いが、無策で挑んで勝てるほど甘くはない。戦略で事故率を減らすといった感じで、熟練者はちょっとだけ有利だし、初心者にも勝てる可能性はある、遊びやすいバランス。「最初は『1階』を撒き散らすのがいい気がする」「真ん中のカードは実質枚数が少ないから狙い目」等、自分なりに戦略を考えるのだけれど、ビルを積み上げていく事自体が楽しいので、連続で同ポイントに置けるカードが来ると、目的を忘れて積み重ねたくなる。(笑) 相手の高層ビルを奪った時の快感と、奪い返されるのでは?という緊張感は病みつき。ビルにうっかり手を引っ掛けての大惨事にだけ注意。



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