ライアーズダイス 〜ブラフをしかけつつ、場に出たダイスの目の数を推理する〜

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です。
このゲームは、非常に古いものです。
現在は絶版になっていますが、「ブラフ」と言うタイトルで、
ほぼ同じルールのゲームがリメイクされています


ボードダイスです。
赤いダイスは、ビッド(競り)用です。


プレイ中のイメージ画像です。
この写真の場合、[4]の目は14個出ています。([4]8個、[☆]6個)
16個のところに賭けているので、ダウトをかけられた人が2個のダイスを失います。


レビュー

ルールは非常にシンプルで、説明を聞いてピンと来なくても、
一度プレイすれば、殆どの方が理解できると思います。
ぱっと見は確率の知識が必要な感じがするかも知れませんが、
「期待値」という言葉が理解できれば十分以上です。

各自が5個のダイスをカップに入れて振り、自分の出目だけをこっそり見ます。
☆の目はジョーカーで、どの目の代わりにする事も可能です。
全員の出目を予想して、特定の目が何個(以上)出ているかをビッド(競り)します。
(例えば「[3]の目が8個(以上)」「[5]の目が10個(以上)」等のように)

次のプレイヤーは、その目がそんなに多くは出ていないと思えばチャレンジをかけ、
(「希望の船」では「ダウト」と言う人が多いです)全員のダイスを公開します。
相手の賭けた出目がビッドした個数以上出ていたらならチャレンジした側が、
足りなかったらチャレンジされた側が、差額分の個数のダイスを失います

チャレンジする自信がなければ、ビッドを競り上げて次のプレイヤーに順番を回します。
競り上げる自信もなければ、ダイスの目を振り直す事も出来ます。

全員徐々にダイスが減って行き、最後までダイスを持っていた人の勝利です。

最初は自分の出目以外の情報がないので、確率上の期待値を考えながらのビッドになります。
低めに賭ければ安全ですが、次に厳しい所で自分に回って来てしまうかも知れないので、
最初から期待値前後や、期待値を超えた個数で勝負するのが良いかも知れません。

各人の行動から徐々に情報が増えていきますが、
ビッドにはブラフ(はったり)が混ざっているかも知れません

ダイスの振り直しの時が気合の入れ所で、ひりついた場面では、
手に汗握るスリルを味わえます。

このゲームのリメイク版に当たる「ブラフ」というゲームが、
1993年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞しています。


リプレイ



評価

誰が正直に行動し、誰がはったりを仕掛けているのか?
単純な確率だけでない、心理戦の要素がこのゲームの魅力です。

運の要素もかなり大きいので、初心者でも十分に優勝のチャンスがあると思います。

プレイ可能人数は、一応6人までとなっていますが、
カップとダイスを追加すれば、7人以上でのプレイも可能です。
「希望の船」では、最大8人でプレイした事があります

個人的には、「振り直し」ルールがこのゲームに絶妙の盛り上がり要素を加えていると思っています。
「振り直し」で狙い通りの目を出せたり出せなかった時に起こる悲喜劇は、
いつも大いに場を盛り上げてくれます
「振り直し」の時は、気合を入れてダイスを振りましょう

難点としては、序盤でバーストした人の待ち時間がやや長くなる可能性がある事でしょうか。
また、テーマ性が薄いので、人によっては好みが分かれるかも知れません。

私の評価は、その辺を少し差し引いて6.5点にします。


このゲームは既に絶版なのですが、レビューにも書いた通り、
「ブラフ」というタイトルで、ほぼ同じルールのゲームがリメイクされています。
「ブラフ」の方がややコンパクトなので、日本向きかも知れません。

「ライアーズダイス」では、ダイスの[1]の目の部分がジョーカーに当たる[☆]になっていて、
「ブラフ」では[6]の目の部分が[☆]になっているのが両者の違いなのですが、
ルール的には実質的に何の違いもなく、ほぼ同じゲームと言って良いと思います。
個人的には前者([1]の目を[☆]にする)の方が直感的にルールを理解し易いと思うので、
リメイクの際に、どうしてそのような変更をしたのか少し疑問に思っています。
「ライアーズダイス」バージョン(前者)なら、実際のダイスにデザインも似ているので、
ダイスとカップを足して参加人数を増やす事も、容易に可能です。


攻略のヒント

1.期待値は全体のダイスの数の1/3
 ダイスを振って、任意の目または☆の出る確率は1/3なので、全員がカップを伏せた直後の
 任意の目の出ている数の期待値は、その時全体で生きているダイスの数の1/3です
 (例えば6人プレイのスタート時は、全体のダイスの数が30個なので、
 任意の目(例えば4の目)と☆の数の合計数の期待値は、30×1/3=10個です)
 これに、自分の手元の出目の情報を加えて、期待値を計算します。
 言うまでもなく、手元で沢山出ている目の期待値は上がり、少ない目の期待値は下がります。
 更に、他のプレイヤーの賭け方や態度から、どの目が場に濃く出ているかを推理します。
 但し、自分に全然出ていない目に高く張って見せる「うそつき」なプレイヤーもいますので、
 ブラフにだまされないように気をつけましょう!


2.プレイヤーの性格を読むべし
 心理戦の要素が大きいゲームなので、プレイヤーの性格を読む事はかなり大事です。
 比較的堅実で正直なタイプと、ブラフをかますのが好きなタイプ。ブラフを仕掛けるにしても、
 序盤で仕掛けるタイプと、競りが煮詰まった所で仕掛けてくるタイプ。(後者の方がよりリスキー)
 ブラフの時に顔に出るタイプもいますし、ちょっとした演技を入れてくる人もいるでしょう。
 勿論、自分自身が狙いを読まれないようにする事が大事なのは言うまでもありません。



アンケート

評価平均:6.50点

名前 評価 感想
PON 10 ダイスとボードとカップだけで出来てしまうのに、奥が深いのがいいです。カンと読みと多少の(?)運のゲーム。ただ、序盤でバーストしてしまうとやることがなくなってしまいます。そこで人のダイスを覗き込んでニヤニヤするのも休憩取るのも良いですが。
榊しげる ルールは、説明されるとピンと来ないがやってみれば簡単。カップとダイスを足せばプレイ人数の上限がないのも良い。駆け引きの要素が濃いと思いきや意外と運が左右する局面が多いので、パーティーゲームとして向いていると思うが、大人数で最初にバーストすると、待ち時間が長い。特に序盤はブレ幅が大きいので、いきなりバーストも起こりやすいうえ、抜けて傍から見ていてもそれほど面白くはない(参加してナンボ)。8人プレイでいきなりバーストした時は、初プレイだったせいもあるかも知れないけど、30分待ちだった(泣)。
michi 何人でも出来るのがいい。ただ開始後すぐにリタイヤするとかなり暇。残りダイスが2個くらいで粘ったり逆転できると盛り上がる。4人くらいがいいのかも。
らくだ 常に3で割る割り算を考えるゲーム(笑)。きわめてシンプルだが長考もある。ルールを考えた人は偉い、としか言いようがない。
ゆうめい 6.5 (詳しい感想は本文を参照して下さい) 実を言うと、このゲームは座り順も結構重要だったりします。ぶっちゃけ、あまりチャレンジをかけたがらない人の右隣のプレイヤーは非常に有利になってしまいますから・・・。手強いプレイヤーになるには、チャレンジを仕掛ける勇気も大切です。
こま え?サイコロとボードだけ?と思ったら、これでもちゃんとゲームになるんですね。早々に負けると後ヒマになるのは欠点ですね。数字のやりとりだけでなく、世界観的なものがあると面白いかも。(ここは奴隷市場、今日はx歳の少女をx人連れてきた……とか(笑)
もりもりぎゅるエロス 数学が得意な人用。心理戦というよりは確率を計算する。


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