エスケープ 〜呪われた神殿から、リアルタイム10分で脱出〜

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です。
一般的な、やや大き目のボードーゲームの箱のサイズです。



コンポーネントです。
奥の左端から、サウンドトラックの収録されたCD宝石宝石置き場プレイヤーマーカー冒険者コマ
このゲームのメインとなるダイス、そして謎の(下記レビュー記事参照)砂時計です。
手前が神殿を表すタイルです。



拡張ルールで使用する、神殿タイルと、呪いと財宝を示すタイルです。
慣れてきたら、採用するのも良いと思います。
「しゃべってはいけない」とか、「片手を頭の上に上げてプレイ」等、
馬鹿馬鹿しいけど非常に厳しい呪いもあって笑えますw


レビュー

プレイヤー全員で協力して、呪われた神殿からの脱出を目指します。

プレイタイムは10分です。
「およそ10分」とか「10分程度」ではなく、リアルタイムの10分きっかりです。
プレイタイムがたった10分とは、ずいぶん短いなと思うかも知れませんが、
その間休まずダイスを振り続け、しゃべり続ける事になるので、
プレイを終えた後はきっとヘトヘトになっているはずです。(笑)

付属のCDに、プレイタイムに合わせたサウンドトラックが収録されていて、それを聞きながらプレイします。
プレイヤーは一人5個ずつダイスを持ち、プレイが始まると同時にどんどん振り続けます。
ダイスは何度でも振り直せますが、[黒のマスク]の目が出てしまったダイスは呪われてしまい、
[金のマスク]の目で呪いを解除するまで封印されてしまいます。
プレイヤーは、ダイスの目を使って神殿を移動したり、新たな部屋を発見したり、
神殿の呪いを鎮める為に石を奉納したり、出口から脱出を試みたりします。
同じ部屋にいるプレイヤー同士は、ダイスの目を貸し借りして協力し合う事ができます。

サウンドトラックは、10分間のプレイ中3回ゴングの音が鳴ります。
1回目と2回目のゴングのしばらく後にはドアの閉まる音が入っていて、
プレイヤーはドアの閉まる前にスタート地点に戻っていないとダイスを1個失ってしまいます
3回目のゴングのしばらく後には神殿の崩壊する音が入っていて、
神殿の崩壊する前に全員が脱出すればプレイヤー全員の勝利
一人でも逃げ遅れたら全員の敗北です。

なにしろリアルタイムなので、モタモタしていると時間内での脱出はおぼつかない為、
かなり忙しくプレイする必要があります。

2〜5人のプレイヤーが5個のダイスを振れるスペースと、
ある程度大きな声を出しても大丈夫な環境が必要ですが、
非常に濃密な10分を楽しめる、お勧めのゲームです。


ちなみに、音源を使えない場所でプレイする場合の為に砂時計も付属されているのですが、
本来なら3分20秒位を測るものでなくてはならないはずなのに何故か10分計になっていて、
ルールブック通りの音源の代用としては使えません。
これは、私の買ったものだけ欠品と言うより、素で全部間違ってるのかなあと思っていたのですが
ネット等でこの事に言及している人を見かけないので、もしかしたら私だけなのかも知れません。
どなたか情報をお持ちの方はいませんでしょうか?


リプレイ

大変申し訳ないのですが、リプレイ記事はまだ出来ていません。(汗)
↓こちらは、プレイ中のイメージ写真です。



評価

いわゆる「協力ゲーム」ですが、とにかく忙しいゲームで、じっくり話し合っている余裕はないので、
協力ゲームでしばしば問題になる「奉行問題」(注)はあまり起きません。

自分のダイスが呪われた[黒のマスク]だらけになると身動きできなくなるので、
他のプレイヤーに助けを求めなくてはいけません。
プレイ中しばしば、ピンチのプレイヤーの叫び声があちこちで交錯する事になります。(笑)
サウンドトラックを使用する事もあり、ある程度大きな声を出しても大丈夫な環境が必要になります。

加えて、ゲームが進むにつれて神殿のタイルが広がって行く事と、
全員が複数個のダイスを降り続ける事になる事から、ある程度広目スペースも必要です。
「希望の船」では100均で買った紙皿をダイストレイに使用しています。
安価で軽くてダイスの転がる音も静かなので、中々おススメです。
(トレイからはみ出たダイスは目に関係なく振りなおしというローカルルールを採用しています)

ダイスを沢山振る楽しさに加え、時間に追われながら脱出を目指す緊迫感
無事脱出できた時の達成感は、このゲーム独特のものがあります。
戦略と運のバランスや脱出の難易度も良い感じで、プレイしていて良く調整されているなと感じます。

プレイタイムが10分と短い上に、インスト(ルール説明)にもあまり時間がかからないので導入が非常に手軽で、
しかもちょっと毛色の変わったルールなので、他のゲームの合間に気分を変えるのに向いているゲームだと思います。

私の評価は8点です。


(注)奉行問題:「協力ゲーム」において、誰か一人の指示に他のプレイヤーが黙って従うだけの展開になり、
          実質的に特定プレイヤーのソロプレイ状態になってしまう問題。



攻略のヒント
 
1.ピンチの時は叫ぶべし!
 自分のダイスが、呪われた[黒のマスク]ばかりになってしまうと、身動きできなくなってしまいます。
 こういう時モタモタしていては、他のプレイヤーに遅れをとり、事態はどんどん悪化してしまいます。
 忙しいゲームですから、他のプレイヤーも貴方の様子に気を配っている余裕はないのです。
 他のプレイヤーの手助けが欲しい時は、大声で叫んで助けを求め、ピンチに気づいてもらうべきです。
 まずいと思ったら、躊躇せず叫びましょう!


2.神殿は外側に広げすぎるべからず
 ゲームに勝利するには、序中盤でどんどん神殿を広げていく必要があるのですが、
 ゲーム中2回はスタート地点に戻らなければならないので、あまりスタート地点から
 遠く離れて神殿を広げていくと、スタート地点に戻る為に移動のアクションを無駄に増やす事になり
 それだけ時間内での脱出が難しくなってしまいます。
 神殿を広げる時はなるべく部屋をスタート付近に固めて、楽にスタート地点に戻れるようにしましょう。


更なるヒントはこちら


アンケート

評価平均:7.60点
名前 評価 感想
榊しげる 一心不乱にダイスを振り続けるのが意外な程楽しい。個人プレイとチームプレイの比重もいい感じ。遺跡探索のワクワク感や、脱出できるかの焦燥感を十分堪能できる。当然の事ながら運の要素が大きいが、それも魅力の一つといえる。プレイする場所を選ぶのがマイナス点か。
那緒 とても濃密な10分間が味わえるゲーム。急いでプレイするゲームの為、奉行問題が発生しにくく協力ゲームが苦手な自分でも楽しめた。
ゆうめい (詳しい感想は「評価」を参照してください) 個人的に、ダイスを沢山振るゲーム好きなんです。難易度調整も容易なので、慣れてくれば調整もできますし、呪いや財宝を加えたオプションルールも馬鹿っぽくて笑えます。2〜5人プレイ可能で、何人でプレイしてもバランスよくプレイできるよう、難易度調整もきちんとされていますが、個人的に4人プレイは元のルールのままだとやや難易度が低いと思うので、宝石の数をちょっと多目に調整するといいかも知れません。
桐原 新ジャンルのゲームって、本当にわくわくしますよね。ボードゲームは普通、他のプレイヤーが審判の代わりとなるのですが、このゲームに審判はいません。全てを自分で判断するソリティアを基本ルールにした多人数協力ゲームなのですね。不正なんていくらでもできますが、ボードゲーム紳士としては清く正しく美しくプレイしたいものです。
百八 ボードゲームの皮を被ったアクションゲーム。素直に面白いし盛り上がる事必至。しかも確実に10分で終わる。ただ、やり終わった後凄く疲れてる割に「ボードゲームやったなぁ」って気分にならないのが、個人的に大きな問題点。


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