ドミニオン〜場からカードを購入してデッキを構築〜

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画:もりもりぎゅるエロス
*)「希望の船」のゲーム会では、「ドミニオン」でアクションカードの「魔女」をプレイする時、
不気味な声で(呪いカードを)「お引き!」と叫ぶのが、なぜか習慣になっています。(笑)。



です。
結構色々な所に持ち歩いているので、
箱の角のあたりがあちこちよたってきています。(笑)



上段が、紫色の呪いカードと、緑色の勝利点カード
中段が、財宝カード
下段が、アクションカードです。


この基本セットに入っているカードは、何と総数500枚!

500枚
のカードを種類ごとにまとめて箱に収納すると、こんな感じです。中々壮観ですね。
(カードの仕分けに、すごろくやさんで発売している、ドミニオンパンツを使用しています)


レビュー

2008年秋の発売と同時に、非常に大きな話題となったゲームです。
(この頁では扱いませんが)新たな要素を加えた拡張セットも次々と発売されています。

2009年のドイツ年間ゲーム大賞と、同年のドイツゲーム大賞を受賞しています。

毎回25種の「王国カード」の中から10種を選んで場を作り、
それらを購入し使用することで、自分のデッキを構築して行きます。

「王国カード」は大まかに「財宝カード」「アクションカード」「勝利点カード」の3種類に分類されます。
(この3他に、3種のいずれにも属さない「呪いカード」というカードもあります)

各種のカードは、基本的には購入フェイズに「財宝カード」を使って購入します。
「アクションカード」には、自らに利益をもたらしたり、他のプレイヤーを妨害したりする能力があります。
ゲーム終了時点で「勝利点カード」の得点合計が高いプレイヤーの勝利となるのですが、
この「勝利点カード」は、ゲーム終了時点までは、ただデッキを圧迫するだけの無駄カードなのです。
個人的には、この「勝利点カード」のルールが、このゲームに深みを与えている大きなポイントの一つと思っています。

場に選ばれたカードを見て、どのようなデッキを構築するか戦略を立て、
他のプレイヤーの様子を見ながら、どのようなタイミングで「勝利点カード」を購入するかを考えます。
使用する10種のカードの組み合わせ次第で、戦略が大幅に変わることも多いのですが、
特定の組み合わせだけでも、十分に繰り返しプレイするに足りる奥深さがあります。

戦術を追求するやりこみ要素を十分以上に備えた、非常に奥行きの深いゲームで、
運の要素もかなりあるのですが、それでも初心者が経験者に勝つのは容易ではありません。
数多くのゲームを1〜2回ずつ触りたいタイプよりは、
ひとつのゲームをある程度やりこみたいタイプに向いているゲームだと思います。



リプレイ



評価

やりこみ要素十分の、個人的には非常にお勧めのゲームです。

計画を立ててデッキを構築していく戦略的な楽しさと、
シャッフルの運や相手の攻撃など、ターン毎に刻々と変化する状況に
その場で対応する戦術的な楽しさ
が程よくミックスされています。

何度も繰り返し遊びたくなるゲームで、「希望の船」の参加者の中にも、
このゲームにすっぽりはまり込む人達(私たちは「ドミ猿」と呼んでいます)が、
私を始めとして、多数生み出されました。(笑)

プレイ可能人数は2〜4人で、プレイ人数によってプレイ感や戦略は微妙に変わるのですが、
2人プレイから4人プレイまでそれぞれに味わい深く、何人で遊んでも十分に面白いゲームです。

このゲームに対する批判として、「所詮ソロプレイにすぎない」
と言った趣旨の意見を見かける事が時々あるのですが、私は全くそうは思いません。
「他のプレイヤーが何をしているかを注意深く観察し、それに対応する事」は
このゲームの戦術において非常に重要なパートであって、
失礼を承知で言わせてもらえば、このゲームをソロプレイだと思っているうちはまだまだ初心者で、
高い勝率など決して望むべくもないでしょう。

私は、TCG(トレーディングカードゲーム)は殆どプレイした事がないのですが、
デッキ構築を競うと言う点で、恐らくTCGと雰囲気の似ている部分は多いのではないかと思います。
ただし、完結した(使用できるカードが限られた)フィールドの中でデッキ構築を競うという所が、
このゲームがTCGとは異なる点で、それゆえに公平に戦略を競えるという部分が、
(好みの分かれる所かも知れませんが)個人的には大きな魅力と思っています。


ただ、仕方ない事なのですが、毎回10種類のカードを使用する事もあって、
初心者の方に最初に説明する時に、ややルールが多いかなとは思います。
実際、「希望の船」の参加者の方の中にも、最初のハードルがやや高いと感じた方は
それなりにいたようです。
個人的にほぼ満点に近い評価なのですが、その分を少しだけ差し引いて、
私の評価は9.5点にします。


このゲームについては、この頁だけではとても語り切れませんので、
いずれ「陰謀」「海辺」等の拡張版も含めた、
「ドミニオンを語る頁(仮)」を作りたいと思っています。


攻略のヒント

*以下のヒントは「基本セットのみ」の環境を前提に書かれています*

1.[銅貨]は買わない
 [銅貨]は購入価格が0金なので、(購入権があれば)お金がなくても購入する事が出来ます。
 タダで買えるのだからと、初心者の方の中には、購入権が余った時等に、
 つい[銅貨]を買ってしまう人も時々見受けられるようです。
 (勿論、最初から悪手っぽいと感じる方もかなり多いと思いますが)
 [銅貨]は、初期状態ではカードを購入するための重要な資金源ではあるのですが、
 序盤を過ぎれば、多くの場合デッキを薄めてしまうお荷物カードなのです。
 非常に例外的な状況(詳しい説明は出張版にて)を除けば、
 [銅貨]を買うのは原則として悪手であると思っていて間違いありません。


2.アクションカードを買いすぎない
 [村][市場]等のように、1〜2アクションを追加するカードもありますが、
 このゲームは、原則として1ターンには1回のアクションしか行う事ができません。
 最初のうちによくありがちな失敗は、やたらアクションカードを買いすぎて
 使い切れずだぶつかせてしまうパターンです。
 特にアクション追加のカードの少ない場では、アクションカードの買いすぎに注意しましょう。

 また、[村]等で気持ちよくアクションを繋げたように見えても、
 デッキ全体の財宝カードが不足していて、
アクションフェイズが終わってみたら、
 結局購入フェイズに十分な資金がなかった
というのも、
 最初のうちはよくありがちな失敗パターンです。
 このゲームの目的は、いかにアクションを沢山繋げるかではなく
 最終的に最も多くの勝利点を得る事なのです。
 勿論、場(このゲームの用語ではサプライといいます)の状況次第では、
 アクションを連鎖させる事を狙うべきケースも決して少なくはないのですが、
 いくらアクションを連鎖させても、デッキに財宝カード([銀貨],[金貨])が不足していては
 上手くいかないケースもまた少なくないのです
 アクションカードに含まれる財宝(「仮想コイン」と呼ばれる事が多いようです)を利用する作戦もあるので、
 選択する戦術によっては財宝カードを多く必要としない場合もあるのですが、
 まずは基本の考え方として、アクションカードばかり買ってしまって
 デッキ全体の財宝カードを不足させる事のな
いように注意しましょう。


更なるヒントはこちら


アンケート

評価平均:9.10点

名前 評価 感想
西 10 これはやばい。 風来のシレン64Diablo2Civilization4等の、 末永く遊べるゲームに出会った時の何とも言えない不思議な期待と、 そしてその期待を裏切られなかった時の安心感を感じたゲーム! ドミニオンを含め、上記のゲームに共通するのは、 毎回違ったゲームで繰り返し遊べるゲーム性、 運の要素が半分位で残りはプレイヤーの戦略で成り立っていること、 そしてどんだけテストプレイしたんだよwってな位のゲームバランスの良さです。 ドミニオンは相手が作るデッキを確認しつつ、自分もデッキを作り、 ゴールに向けて得点を稼いだり、相手の邪魔をしたりされたりと、柔軟に遊べて楽しい。 デッキを作るのがトレーディングカードゲームっぽいけど、 リアルマネーに左右されずに、ドミニオンの1回のプレイの中で完結してデッキを作り上げるのが熱い! 難点は何度もプレイしたくなるので、時間に気をつけなければならないこと!
もりもりぎゅるエロス 10 おもしろい。
カードの組み合わせにより、色々なゲーム展開が楽しめるのであきがこない。
ゆうめい 9.5 (詳しい感想は本文を参照して下さい) セットアップが多少面倒なのですが、それも楽しみのうちかも知れません。(笑) プレイタイム自体は、慣れてくれば4人プレイでも30分かからない程度なので、セットアップにかかる時間を考慮に入れても、十分繰り返しのプレイに耐えられます。慣れた人同士の2人プレイなら、1ゲーム10分位で終わる事も良くあります。
榊しげる 多彩なカード、組み合わせで遊び方は無限大。予想通り人数が増えると山切れが早い。
アキラ ルールの簡単さ:★★  戦略性:★★  パーティー性:★★
コンポーネント:★★  再プレイ:★★★★


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