ダイヤモンド 〜危険の潜む坑道で、ダイヤを発掘〜

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です。
「レイダース」みたいなイメージでしょうか。(笑)




宝箱(私たちはトロッコと呼んでいます)と、冒険者コマです。
宝箱は、色毎にロゴのデザインが変えてあります。
こういう細かい所へのこだわりが、いかにもドイツゲームという感じです。(笑)
ゲームを面白くするには、ルールだけでなく、こうした演出による雰囲気作りも大切なんだなあと思います。




坑道カードと、坑道マーカーと、ダイヤモンドです。
坑道カードの表には、ダイヤモンドまたは坑道に潜む危険が描かれています。
ダイヤモンドのカードには、発掘したダイヤモンドの数を示す数字が、
危険のカードには5種類の危険(蛇、ガスだまり、地滑り、爆発、サソリ)が描かれています。

冒険者達は、宝箱をお宝でいっぱいにする為に、数々の危険の潜む坑道に踏み込んで行きます。




レビュー

一言で言えば、チキンレースです。
プレイヤーは坑道にダイヤモンドを発掘に来た冒険者になって、発掘したダイヤを山分けします。
坑道にはダイヤばかりでなく、
様々な危険も潜んでいます。
危険を察知して帰る事にすれば、それまでに発掘したダイヤは確保できますが、
坑道に残れば更に多くのダイヤを手に出来るかも知れません。
しかし、あまり欲張って深入りしすぎると、地上に戻れなくなってしまいますよ!
さあ、あなたは
進むか?戻るか?

とにかくルールが簡単で、インスト(ルール説明)にも時間がかからず、
非常に場が盛り上がるゲームです。

3人位から最大で8人までプレイ可能なので、様々な人数に対応できる為、
ゲーム会等で最初に場を温めるのにはもってこいのゲームです。


このゲームのリメイク版で、少しだけ追加ルールが付加された
「インカの黄金」というゲームも発売されています。
現在は、こちらの方が入手し易いかも知れません。



リプレイ

ゆうめいらくだ氏、ちょめ氏、こま氏、あら☆たけし氏(以下あら☆氏)、棚香由布一郎氏(以下棚香氏)による、
6人プレイの様子を紹介します。
これからこの6名で、危険の潜む坑道にダイヤモンドを発掘に出かけます。



ゲームには、30枚のカードを使用します。
そのうち半分の15枚には、最小で1個、最大で17個のダイヤモンドが描かれています。

カードを一枚ずつめくって、もしダイヤが出たら、
その時坑道に残っているプレイヤーで山分けします。
余ったダイヤは、一旦坑道に残されます。


坑道にはダイヤモンドだけでなく、様々な危険も潜んでいます。
残りの15枚には、5種類の危険カード蛇、ガスだまり、地滑り、爆発、サソリ)が3枚ずつ入っています。

同じ危険カードの2枚目が出たら、その坑道はバーストしてしまいます。
その時点で坑道に残っていたプレイヤーは、
その坑道で発掘したダイヤを全て放棄しなければなりません。



1枚カードをめくる毎に、全員で引き返すか残るかの意思表示をします。

こうして全員で握った手を突き出して…。


「せーの」
で手を開きます。

冒険者コマを握っていたら、引き返す意思の、
何も握っていなければ、坑道に残る意思の表明です。

坑道から引き返す事にしたプレイヤーは、山分けしたダイヤの他に、
坑道に落ちているダイヤも拾って帰る事ができます。
引き返したプレイヤーは、その坑道で拾ったダイヤモンドを自分の宝箱に入れて、
自らの財産として確定させます。


引き返さずに坑道に残ったプレイヤーは、更なる発掘のチャンスを得ます。
人数が減る程に、お宝の分け前は増えていきますが、
当然ながらバーストの危険も増していきます。


5つの坑道を探検して、最も多くダイヤを稼いだプレイヤーの勝利です。



「希望の船」のゲーム会では、1つの坑道毎に、持ち回りでカードをめくる役を交代しています。
勿論、誰がカードをめくっても、理論上は何の違いもないはずなのですが、
不思議と、バーストさせやすい人や、いつも潤沢にダイヤを出す人が出たりするものです。(笑)


写真の第2坑道は、こま氏のめくり番です。
序盤に調子よくダイヤが出ていたのですが、
その後危険カードが2枚たて続けに出て、
何やらきな臭い雰囲気になって来ました。(笑)


この時点で、既にらくだ氏とあら☆氏は坑道から帰還しており、
ゆうめいちょめ氏、こま氏、棚香氏の4人が坑道に残っている状況です。

次にめくれたカードは、15個のダイヤモンドでした。
「よーし、大漁大漁!」
4人が坑道に残っているので、15個のダイヤを4人で3個ずつ山分けして、
余りの3個は坑道に残されます


「へへへっ!この坑道には、まだまだお宝が眠っていそうだぜ!」

「せーの!」
ここでチキンにも引き返す選択をした(冒険者コマを握った)のは、ゆうめいちょめ氏。
こま氏と棚香氏は、坑道に踏み止まる選択をしました。

ゆうめい「しまった〜。坑道に落ちてる3個のダイヤが目当てだったのに、バッティングしちゃったかあ…。」
ちょめ氏「うーん、同じ事考えた人がいましたか〜。」
二人とも、「まだバーストまで余裕がありそうなので、他の人はまだ坑道に残るだろうから、
今引き返せば坑道の3個のダイヤを1人で持ち帰れるだろう」と踏んでの選択だったのです。

棚香氏「やーい、チキン野郎め〜!」



引き返す選択をしたプレイヤーは、坑道に落ちているダイヤを持ち帰る事ができますが、
このように複数のプレイヤーが同時に引き返した時は、坑道のダイヤも山分けとなります。

なのでこの場合、3個のダイヤを2人で1個ずつ山分けし、余った1個は坑道に残されます。


そして、こま氏と棚香氏の2人が坑道に残った状況で、プレイ再開…。
こま氏、棚香氏「…あっ!」

何と、次にめくれたカードは2枚目の「」でした!
正直、もう少し余裕があるかなと思っていたのですが、
意外とあっさりバーストしてしまいました。

この場合、こま氏と棚香氏がこの坑道で拾ったダイヤは、全て没収となります!

実際のプレイ中は、皆あまり細かな計算はせず、
専らフィーリングでプレイする場合が多いのですが、
細かい話をすれば、バーストの直前の時点で、
この坑道が次にバーストする確率は4/22(約18%)、
ダイヤモンドの出る確率は10/22(約45%)でしたから、
坑道に残るという選択は、十分リーズナブルなはずだったのですが…。


ゆうめい「も、勿論こうなると思っていたんだよ。き、君達、無謀だねえ…。」



バーストによってラウンド(探検)が終了した時は、
バーストした時にめくられた危険カードを山札から1枚抜いて
次のラウンド(探検)をスタートします。

次のラウンド以降は、危険カードが1枚減った分、
ちょっとだけ坑道がバーストし難くなる訳ですが、
実感的には、坑道の危険度は各ラウンド殆ど変わらない感じですね。(笑)



「希望の船」のゲーム会でこのゲームをプレイする際は、
各ラウンドの結果を下の写真のように表示する事にしています。

バーストした坑道は、抜かれたカードを坑道マーカーの下に置いて示します。
ここまで全ての坑道が、バーストしていますね。(笑)
「蛇」は、3枚中2枚が山札から抜かれたので、最終ラウンドはもう「蛇」ではバーストしない訳です。



繰り返しになりますが、坑道に残った人数が減る毎に1人分の分け前は増えて行きます
もし自分1人だけで坑道に踏み止まる事ができれば
その後出たダイヤは全て独り占めする事ができる訳ですから、
非常に大きなチャンスと言えます。(私達は「ボーナスステージ」と呼んでいます(笑))

勿論、「ボーナスステージ」に1人だけ残るという事は、
(普通は)他の人が皆怖気づくほどの危険な坑道という事ですから、
チャンスであると同時に、バーストのリスクも非常に高くなっている場合が多いのですが…。



さて、ゲームはいよいよ最終ラウンドです。
この坑道は、いきなり17個(最大の個数です)のダイヤがめくれてスタートしました。
差がつき難くなるので、リードしているプレイヤーにとっては良い展開と言えます。

最終ラウンドになると、大きく負けているプレイヤーは、「ボーナスステージ」に期待して
とにかく坑道の奥まで進んで行くしかない訳ですが、
微妙な争いをしているような場合は、引き返すタイミングに様々な駆け引きが生じてきます。

写真では、6個のダイヤが坑道に落ちています。
危険カードはまだ一枚ですが、6個のダイヤを持ち帰ることができれば、優勝する事が出来るのか?
他のプレイヤーはどういう状況で、どういう行動をとるのか?


「希望の船」のゲーム会では、当初は各自のダイヤの個数を完全公開するルールでプレイしていました。
しかしながら、全員のダイヤの数が正確に判ってしまうと、最終ラウンドでの各プレイヤーの行動に
選択の余地がなくなってしまう場合が非常に多くなってしまい
、かえってゲームの興をそいでしまうと思われる為、
現在は各自のダイヤの個数は、原則非公開というルールでプレイしています。
この点について、ルールブックに明記はありませんが、
個人的には各自のダイヤの個数は非公開でプレイすることをお勧めします


勿論、非公開といっても、各ラウンド真面目にカウントしていれば、全員のダイヤの個数は判る訳ですから、
真剣にカウントしたい人は、各自でカウントすれば良いと思います。



全員「あっ!」
早くも2枚目の「サソリ」がめくれてしまいました。

5つの坑道全てがバーストで終了するのは、結構珍しいパターンだと思います。


今回は誰かが大稼ぎする展開にならなかった為、ちまちま稼いだゆうめいの優勝となりました。
チキンですみません。(苦笑)



評価

危険カードの枚数が増えてきて、坑道の危険度が増してくると、
全員の表情が変わってきます。(笑)

帰るか残るか、他の人はどうするのか、

場がひりついてくると、握った手を開く時、いつもドキドキします。


プレイ人数によって、意外なほどプレイ感が変わるのも面白い所です。
人数が
増えるほどに、坑道に転がるダイヤモンドが増える
ので、
早めに帰る作戦がより有力になってきますが、
他人と判断がバッティングしてしまうと美味しくないのが、悩ましい所です。


リプレイにも書きましたが、各自の持っているダイヤの数
一応非公開にしてプレイした方が面白いと思います。
全員のダイヤの数が正確に判ってしまうと、
最終ラウンドでの各プレイヤーの行動に選択の余地がなくなってしまいがちで
かえってゲームの興をそいでしまうと思うからです。
「非公開」といっても、真面目にカウントしていれば全員のダイヤの数は把握できますから、
どんぶり勘定の嫌な人は、各自でカウントすれば良いと思います。

あくまで良く出来たパーティーゲームで、正直やりこみ要素といったものはそれ程ないのですが
ゲームに馴染みのない人を含め、誰にでも安心して勧められるゲームだと思います。

私の評価は7点です。


攻略のヒント

1.とにかく楽しむべし
 あまり細かい事は考えずに楽しむのが、このゲームをプレイする時の正しい姿勢だと思います。
 言うまでも無く、このゲームで最も重要なのは、適切なタイミングで引き返す事です。
 しかし!しっかあ〜し!!
 そんな事は百も承知で、
危険な坑道に踏みとどまって、
 
お宝をゲットする事こそ男のロマンなのです!
 時には馬鹿になって、男のロマンを追求してみるのも、また一興でしょう。


アンケート


評価平均:7.65点
名前 評価 感想
辻善 10 血液型や生年月日で性格を占うくらいなら、ダイアモンドを遊ぶ方がよっぽどその人の性格がわかるというくらい、人間性の出るゲーム。堅実派かギャンブラーか、トップが走った時追うために危険を冒すタイプかそれとも二番手に甘んじるか、見事にその人の性格を浮き彫りにしてくれる。このゲームが見せてくれる人間味が本当に愛おしく自分は一生ダイアモンドと付き合うだろうなと思うわせるほどの名作。まあ所持してるのは「インカの黄金」ですが。
PON 10 簡単に遊べてプレイ時間が短く、さくさく進むのが良いですね。ヤミツキ度は低目と思いましたが、チキンにならずイッカクセンキンを当てると気持ちいいです。
もりもりぎゅるエロス 10 ダイヤモンドを集められるとうれしい。タイミングの勝負なので、あまり考えずにできる。(6人プレイ)
michi 多人数でプレイすると3、4人でやるのとは違った楽しみがある。 ルールも簡単だし、宝を独り占め出来るとテンション上がる。
アキラ ルールの簡単さ:★★★  戦略性:★★  パーティー性:★★★
コンポーネント:★★  再プレイ:★★★
次郎 とりあえずみんなで遊ぶには良いゲームだと思います。
すくーる 非常にシンプルで、すぐ始められるし非常に盛り上がる。 多人数で遊ぶ際に、最初にテンションを上げるにはもってこい。ただし、シンプルであるため単調な部分も否めないので長時間プレイは不向き。
棚香由布一郎 シンプルすぎるルール。基本はノリと勢い。手っとり早くゲームに没入できます。はっはっは、このチキンどもめ。これでこの後出るお宝はすべて俺のものだぁ! えっ、もう二枚目の蛇が出たの? 俺0個? ええい、早く帰る方が正解だなんて知ったことかい。次の坑道ではダイヤモンドをたんまり頂くぜい。
りょうえい プレイヤーの性格がわかりやすく出るゲーム。ノリだけで楽しめる。オレは好きなジャンル。
あら☆たけし 人間の欲というものは、たとえそれがゲームであっても、何とも御しがたく、業深いものだと思い知らされるゲームです。あのとき坑道を素直に戻っておればもう少し手元に金が残るのに……と後悔すること数度、しかしすぐにその後悔を忘れ、行ける、今度こそ行ける、と、坑道を突き進み、バーストで全滅することの繰 り返し。でもね、やっぱたった一人で財宝独り占めする欲望には勝てないんスよ!!
BLACKHEART 7 進むか戻るかを、手を握って一斉に示すのがイイ! 勇気のあり方とは…!? 小物が心情を盛り上げてくれるのもナイス!
ゆうめい (詳しい感想は本文を参照して下さい) 初めてアナログゲームをプレイする方の導入用に、大変重宝しています。
榊しげる ルールは簡単、プレイ人数を選ばない、1回のプレイ時間が短い、のが良い点。場を暖めるのに向いてる反面、一晩中プレイする類のゲームではないと思う。
こま 単純明快、考える要素が少なめなので息抜きに良いですね。 プレイ人数で戦略が大きく変わるのは面白いです。
百八 臆病者が勝つゲーム。
ゆうな ルールは簡単だが少し面白味に欠ける。
らくだ 簡単で誰にでも楽しめる。文句なしの面白さ。ただし底は浅い、というかほとんど無い(笑)。だがそれがいい。

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