ドミニオン 攻略のヒント出張版

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*以下のヒントは「基本セットのみ」の環境を前提に書かれています*

(ヒント1と2は、紹介記事の中にあります。)


3.「基本」となるのは、財宝中心作戦
 人によって意見の分かれる所かも知れませんが、私個人の意見としては、
 
このゲームの「基本」となる戦略は、アクションカードを控えめにして、
 財宝を中心にしたデッキを作る事
であると思っています。
 とはいえ、「財宝しか買わない作戦」は必敗と言っていいほど劣悪な作戦で、
 少なくとも初手で何でもいいから1枚だけアクションカードを買って
 後は財宝だけを買う作戦
比べて、はっきり劣ります。
 逆に、有効なアクションカードを最初に1〜2枚だけ買って、後は財宝(と勝利点)を買う作戦は、
 (常に最強とは言いませんが)実行が簡単な割に、かなり強力な作戦です。
 特に初手[鍛冶屋]でこの作戦をやると非常に強力で、場の状況にもよりますが、
 アクション連鎖系の作戦でこれに勝つのはそう簡単な事ではありません。

 *実行例*「最初のゲーム」のセットで、最初の2ターンは3金-4金スタートとします)
 最初の2ターンは[銀貨][鍛冶屋]でスタートします。それ以後は、
 2金なら[地下貯蔵庫]、3〜5金なら[銀貨]、6〜7金なら[金貨]、8金以上なら[属州]を買うだけです。
 (単純化するため5金も[銀貨]としましたが、5金の時は[市場]を買うのも有力です)
 この[鍛冶屋]+財宝作戦は、「最初のゲーム」のセットで最強とまでは言いませんが、
 単純なようで、かなり安定感とスピードのある非常に強力な作戦です。
 「最初のゲーム」以外のセットでも、他の作戦を狙ったプレイヤーがもたついているのを尻目に、
 この作戦のスピードで押し切って優勝してしまう展開は決して珍しくありません。
 いくつか注意点を付け加えると、ゲームの中盤以降は、5〜7金の時は[公領]を買います。
 ここでいう「ゲームの中盤」とは、他のプレイヤーの動向にもよりますが、
 目安としては、自分のデッキの金貨が3枚位になった頃かと思います。
 また、終盤になって、手札に勝利点カードが増えて来た時の為に、
 中盤までに[地下貯蔵庫]はデッキに1〜2枚入れておきたいところです。
 場合によっては3〜4金の時に[地下貯蔵庫]を買っておいても良いでしょう。


4.[村]と[鍛冶屋]でデッキ引き切り作戦
 [村]でアクションを増やし、[鍛冶屋]でドローする事を繰り返して、
 理想的には毎ターン自分のデッキを引ききってしまうことを目指します。
 [村][鍛冶屋]のコンビネーションは、初プレイで使用するよう推奨されている
 「最初のゲーム」のセットでも実行できるので、多くの人が最初に「発見」するコンボであり、
 アクション連鎖系の作戦の基本の形ともいえます。
 この作戦は、[村][鍛冶屋]の組み合わせがが典型的なのですが、例えば[祝祭][書庫]など、
 2アクション追加とドロー能力のカードであれば、他の組み合わせであっても構いません。
 この作戦用に構築したデッキで、アクションに余裕がない時にドローを行ってしまうと、
 折角のアクションカードが無駄引きになってしまう場合も多いので、
 大体[鍛冶屋](ドロー能力)の倍くらいの枚数[村](2アクション追加)が入っているのが理想的です。
 上手く発動して、毎ターンのように自分のデッキを引き切れるようになれば非常に強力で、
 一番高価な[属州]を買っても山ほどお釣りが来る位の大金を獲得できるので、
 [市場]のような購入権を増やすカードも、サポートに入れておきたい所です。

 [村]+[鍛冶屋]作戦は、2アクション追加とドロー能力のカードがある場ではいつでも狙うことが出来、
 しかもかなり強力な作戦ですが、この作戦の欠点は、例えば手札のアクションカードが
 [鍛冶屋]ばかりになってしまうような事故(私たちは「手札がイモる」と呼んでいます)を起こす場合があり、
 やや安定性に欠ける事と、発動するまでにやや時間がかかる事で、
 特に、毎ターン1枚ずつしかカードが買えない環境では、4.で示した基本のシンプルな
 財宝作戦のスピードに追いつくのは、意外と簡単ではありません。
 それゆえに、この作戦を狙うには、[村](2アクションプラス)と[鍛冶屋](ドロー能力)以外に、
 理想的には、[工房][改築]といった、1ターンに複数のカードを獲得できるカードがあるとなお良く、
 それによって素早くコンボを発動できる体勢を作れるなら、極めて強力な作戦になり得ます。
 上記で例に挙げたカードは、「最初のゲーム」のセットに全て含まれており、
 上手く回れば恐らくこの作戦が、(ある程度運も必要ですが)「最初のゲーム」のセットでの
 最強の戦法になるのではないかと思います。


5.デッキを濃くする圧縮作戦
 1.でも書いたように、初期状態のデッキを構成する[銅貨][屋敷]は、
 いずれもデッキを圧迫する余計なカード([銅貨]は序盤は必要なカードですが)なので、
 贅肉をそぎ落とすように、これらの余計なカードをを破棄する事でデッキを濃くするのが、圧縮作戦です。
 典型的なカードは[礼拝堂]で、最終的に[銅貨][屋敷]を全て破棄したデッキを目指します。
 [礼拝堂]によって高密度に圧縮されたデッキは、極めて強力なポテンシャルを持つので、
 サプライに[礼拝堂]がある時は、この圧縮作戦は常に有力な選択肢となります。
 この作戦の欠点は、運が悪いと圧縮が完成するまでに結構時間がかかる事と、
 デッキが濃すぎる上に枚数も非常に少なくなっているので、[泥棒]の攻撃にかなり弱い事です。
 
 [礼拝堂]ほど強力ではないものの、[金貸し][改築][鉱山]も、
 余計なカードを廃棄する圧縮能力のあるカードで、使うと使わないでは、
 ゲーム中盤以降に大きな差が出ることも多いです。
 狙える時は余分なカードの廃棄(圧縮)を狙うのは、このゲームの大切な基本のひとつです。


6.デッキを太らせる[庭園]作戦
 圧縮作戦と正反対の戦略とも言える作戦が、この[庭園]作戦(私たちは「太らせ」と呼んでいます)です。
 [庭園]は、デッキ全体の枚数が増えるほどに得点の増える勝利点カードなので、
 [庭園]作戦を狙う時は、他の作戦ではまず考える事のない、「デッキを太らせる」戦術が必要となります。
 「太らせ」作戦と相性の良いカードは、購入権を増やす[きこり]、購入権を消費せずにカードを獲得できる[工房]
 他のプレイヤーのカードを減らしつつ自分のデッキの枚数を増やせる[泥棒]
 相手に嫌がらせをしながら銀貨を増やし、しかも次の自分のターンで使える[役人]等です。
 購入権が余ったのにお金がない時は、0金で買える[銅貨]を購入するのも「太らせ」には有効です。
 1.で書いた[銅貨]を買うべき例外的な状況というのが、この[庭園]作戦を狙っている時なのです。
 デッキを太らせるという事は、カードを沢山買うという事であり、
 結果として3山切れが早く起こってゲームがあっという間に終る為、
 [庭園]作戦はツボにはまると非常にスピーディーな作戦でもあります。

 この作戦でもうひとつ注意すべき点は、他の作戦よりも早めに勝利点カード([庭園])を
 買い始めなければならないという事です。
 他の作戦では、デッキが十分育ってから勝利点カードを買い始めるイメージですが、
 この作戦では、他のプレイヤーとの[庭園]の集め合いに勝つ事を強く意識する必要があります。
 [庭園]は4金で買えるので、かなり早く買い始めることが出来ます。
 上で例に出したようなサポートカードを集めて、安定して[庭園]を集められる環境を
 すばやく作る事も非常に大切です。

 また、[庭園]のある場では、何人のプレイヤーが[庭園]作戦を狙っているかを見極める事も重要です。
 例えば、3人プレイで[礼拝堂][庭園]の同居する場の時などは、
 [圧縮]作戦[庭園]作戦を選ぶプレイヤーが2対1(又は1対2)になると、
 2になった側が([庭園]ないし[属州]の奪い合いになる為)不利になり易いので、
 他のプレイヤーの動向を見据えあった序盤の駆け引きが、非常に難しくなります。

 更に、[庭園]場では山切れが早くなりがちなので、3山切れのタイミングにも常に注意が必要です。
 当然ながら、[庭園]作戦を行うプレイヤーは、他の作戦のプレイヤーに余裕を与えない為にも、
 意識的に早い3山切れを狙う事になります。
 [庭園]と相性の良いカードが多い場では、とっとと3山切れで終って、
 他の作戦のプレイヤーが何もできずに終る展開もあれば、
 そうでない場では、3山切れが遅れて展開が重くなり(太らせるのが難しいという事でもあります)、
 他の作戦のプレイヤーが属州を買って追いついてくる場合もあります。


7.拡張セットで広がる戦略
 ここまでは、「基本セット」のみの環境を前提に色々書いてきましたが、
 多くのフリークを生み出した「ドミニオン」は、拡張セットも次々に発売されていて、
 2010年8月現在、発売順に「陰謀」「海辺」「錬金術」の3つが日本語版で発売されています。
 それらの中には、圧縮やアクション連鎖を強力にサポートするカードや、
 これまでとは異なる考え方の必要な新たな作戦を提供するカードも多く含まれています。
 実は、拡張セットを使用した環境では、この頁で「基本」と書いた考え方が、
 正しいとはいえなくなってきたりもする
のです。
 これらの拡張セットについての個人的な感想を、極めて大雑把に述べると、
 新たなカードによって戦略が広がってゲームとしての深みは大幅に増したものの、
 (特に「海辺」以降)ややプレイの手続きが煩雑になりすぎたようにも感じています。

 拡張セットを含めた環境での作戦や、カード1枚1枚について、もっと色々と語る為の
 「ドミニオンを語る頁(仮)」も、いずれ作りたいと思っています。


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